冷え・捻れ
秋と春は自然と同じように体にとっても変化の動きが目立ちます。
陽気に包まれて春頃に花開いていた、植物たちが閉じていくように、人の体も冬にかけて、
寒さに対応したり、体温を体外に逃がさないように閉じていきます。季節によって、とくに骨盤は花のように、ひらいたり閉じたりしているんですよ。
当たり前ですけど、人間も自然の一部なんですよね。
ところで秋といえば絶対外せない食べ物は「さんま」ですよね。整体では秋といえば「ねじれ」ですよね(知らんかw)
今回は「捻れ」について一緒に学んでいきましょう!
さて整体の現場では「冷え」に注意するように指導することが多いです。
当院のクライアントも「冷えてる」から足湯してください!と何度も言われた方々も多いでしょう^^
真夏が冷える理由
冬は冷えるのは当たり前だけど真夏の季節に「こんな暑いのに冷えないやろ…」そう思われるでしょう。
でもクーラーが当たり前になって、真夏にも冷えてしまうことから起こる症状があるのです。
しかも汗をそのままにしておいて、クーラーの風が直接当たると汗が内攻して様々な不調が出ます。
倦怠感、眠い、神経痛、リュウマチ、喘息、心臓、腎臓、鼻水を伴う風邪みたいな症状、下痢や便秘、痔
腸の痛み、肩の凝り、歯の痛み、頭が重い、陰気(何となく気が重い)、腰の痛み、胃の痛み…
そうそう。ですから真夏も含めて「冷え」に気を付けることが大切なんです。
そもそも体というのは、環境に対応するように出来ているので寒ければ「全体的に縮む」ことで対処しています。
だから寒い時期は全体的に体が縮むことで冬を乗り切ろうとするわけです。
しかし、夏は反対に「全体的に弛む」ことで暑さに対応しようとしていて
その体が弛んでいる時に、冷えると体は対応できないことが多いのです。
※体癖によっては体が縮む動きを得意とする人もいる
だから夏は体が冷えに弱いのです。
睡眠中は体は無防備
映画などで雪山で遭難した人々が「眠るな~」とビンタをしている場面を観たことはありますか?
あのシーンはまさに「眠ると死ぬぞ」という状況を伝えています。
同じ温度の寒さでも意識がある状態と眠ってしまった無防備の状態では全然違うわけですね。
眠っている間は、体は完全に無防備な状態になりますから、
起きているときには何てことない刺激でも、眠っているときには意外にも大きな影響を及ぼすものです。
だからこそ、ガンガン冷房の効いた状態の部屋で寝ていると一気に冷えてしまうわけです。
明け方は、特に冷えに注意して冷房の温度を調整したりして過ごしたいものです。
冷えたなと感じたら朝起きたら足湯をオススメしています。
冷えると小便したくなる理由
体が無防備のときに冷えが忍び込んでくると、体は縮むことで対応します。
しかも多くは通常の体の機能通りに動かずに、偏った縮み方になるのです。
簡単にいえば片側だけが縮んでいるので、体は捻れてくるということです。
右肩だけ(もしくは左肩)が前に出ている状態をイメージしたら、わかりやすいでしょうか?
整体では、この捻れという動きは腰椎3番を中心に起こるといわれています。
この捻れという動きと冷えは相関関係が多くて、捻れると腎臓・膀胱(泌尿器系)や
心臓・血行(循環器)などに負担がかかり影響を及ぼすことが多いものです。
だから冷えると小便したくなるのも、捻れるからというのが整体では常識なのです。
また体癖8種(捻れ)は小便するときに、オシッコが2つに分かれることも多い。
これは私が新大阪駅などのトイレで観察していたので(怪しいw)間違いありません。
体が捻れると強情になりやすい
捻れるという動作は濡れた雑巾をギュっと絞るように、捻じる動作を使って、それを強くする作業です。
ですから強がり、強情など本来のものより頑張ろうとしている動きでもあるといえます。
とくに子ども達は生理的反応を理解できていないことが多いので、理由もなく機嫌が悪いように感じるときは
まずは小便させてみるとか、足湯させると冷えによる体の捻れが解消されて嘘のように落ち着くこともあります。
高齢の方で疲労が蓄積していて、腎臓・膀胱(泌尿器系)のトラブルがある方は捻れが極まっているようです。
よくよく観察してみると強情さと腎臓・膀胱(泌尿器系)のトラブルは関連性があることがわかります。
捻れてきても、弾力があって眠ればそれが弛むような体ならまったく問題ないのですが、
いろいろな理由で体自身の弾力が無くなってくると、捻れたっきり元に戻らなくなってしまいます。
ちなみに子ども達が寝相が悪くてアチコチ動き回るのは、そういった捻れも含めた偏り疲労を弛めて
自分で無意識に施術しているようなものなので、寝相が悪いことを問題視しないようにしましょう。
冷え・捻れの体の不調は
眠りや呼吸が浅くなったり、不眠症、血行や血圧の異常が起こったり(血管の弾力が失われ)
自律神経やホルモンのバランスが崩れたりしてきます。
捻じる動作というのは、腰椎3番に関連があるのですが、そこから発生していき
首まで捻れてくるのです。そうすると頭への血行障害を自覚して訴え始めるようになります。
こうなってくると日常生活にかなり支障をきたします、頭へ血が行きにくくなれば頭がボケ―(後頭部の左側)としてしまいますし、頭から血が降りにくくなれば、イライラしたり頭の中が忙しくてピリピリしてしまうのです(後頭部の右側)
これが慢性的になれば、脳溢血だとか脳梗塞だとか、脳の血行不全の状態にまでなっていくのです。
ですから、たかが冷え、されど冷えということで私の整体施術の現場では「汗をよく拭いて」「冷えに注意して」
「靴下履いて」「冷える状況を自覚してください」とかの小言のような指導を何度も行うわけです。
色々な症状でお困りの方が多く来られますが、まず一番基本で大事なことは意外にも日常で気をつけれること
ばかりなのです。それを見ずして病気をしては、やれ薬だ、やれ病院だと駆けずり回り、それでも改善せずに来院されるクライアントが多いですが、今の体の状態は、自分自身が作り上げた結果があるのです。
だからこそ現場でも生活のセルフケアなどを細かく指導しているのです。
たかが足湯などと思われている方こそ、その効果に驚くことが多いのも特徴です。
秋も深まり、空気が乾燥してきて冷たくなるので自転車、バイクに乗る方は冷たい風を胸に当てないように気を付けてくださいね。
心臓や食道、睡眠、自律神経にも影響が出てしまいますよ。