その汗、止めないで「汗はカラダの最高のデトックスです」

こんにちは。
夏が本格化してきましたね。
この時期、気をつけたいのが 熱中症 です。

熱中症というと、真夏の屋外やスポーツをしているときだけの問題だと思われがちですが、実は室内や夜でも多いんです。
特に冷房の効いた部屋で長時間過ごし、汗をかかない生活をしている方は要注意です。

なんだか体が熱い…それ、体に熱がこもってるサインかもしれません。またクーラーで冷えてるのに、体の中は熱っぽい。
この時期になんとなくボーっとする”は、熱が抜けていない証拠です。

今回は軽い熱中症のような症状に効果的なセルフケアを最後にお伝えします。

熱中症は「汗をかけない体」が招きます

整体ではよく「汗をかける体が健康」と言います。
これは体にとって汗をかくことが 体温を調節する最大の手段 だからです。

汗をかけない体は、熱を体にこもらせやすく、熱中症になりやすいのです。

また、汗には体の中に溜まった不要なもの(老廃物)を外に出す働きもあります。
夏にしっかり汗をかける体は、血液がきれいになり、血管も柔らかく保たれます。

汗は体の大切な「排泄装置」

整体では汗を非常に重視します。

  • 汗をかくことで体に溜まった余分なものを出し、血液がきれいになり、血管の弾力が回復する。

  • きちんと汗をかける体は、多少の熱も下痢も風邪も、自然に自分で回復できる柔軟な体です。


 汗を止めることの危険

  • 皮膚からの発疹を抑え続けたり、汗を冷やして引っ込めると、排泄経路が詰まり、行き場を失った老廃物が体内に溜まってしまいます。

    • これがリウマチ、痛風、神経痛、血管硬化などにつながることも多い。

「夏の排泄」と汗の大切さ

体には、体内の余分なものを排泄するために、順序立ったシステムが備わっています。

整体では、それを「からだの自然」と考え、身体の仕組み(命のリズム)に委ねることを大切にしています。


🔄 体の排泄は順序がある

以下のように、体は段階的に外へ出そうとします。

1️⃣ 嗅覚・味覚で防御
 腐ったものや合わないものは「臭い」「不味い」と感じて、そもそも体に入れないようにします。

2️⃣ 吐き出す(嘔吐)
 口から入ってしまっても、胃が異物と察知したら吐き出して排泄。

3️⃣ 下痢で出す
 腸まで届いてしまった場合は、早急に外へ出そうとして下痢に。

4️⃣ 汗で排泄
 腸で出し切れないと、皮膚から汗に混ぜて排泄します。ベタベタした汗はその代表です。

5️⃣ 皮膚疹として出す
 さらに鈍い体では、発疹として皮膚に現れます。

6️⃣ 皮膚からも出せなければ体内に蓄積
 腫れ、膿、妙な細胞増殖(つまり慢性化、病気)へと進行します。


📝 具体的なセルフケアのポイント

きちんと汗をかく
 クーラーのある時代だからこそ、1日1回は意識してしっかり汗をかく。

汗を冷やさない・引っ込めない
 タオル地のハンカチでこまめに拭く。汗をかいた後に冷風を直接浴びない。薄手の長袖を持ち歩く、場合によっては着替える。

ひよめきを冷やす
 頭頂(ひよめき)を冷やすと、体の中心から熱を逃がすことができる。クーラーより自然で効果的。

今回は野口整体の「夏のセルフケア」として知られる方法、特に「頭の“ひよめき”(大泉門の名残)を冷やす」ケアについて、わかりやすく解説します。


🔹 1. ひよめきとは?

頭のてっぺん、鼻と耳の延長線上で少し出っ張っている部分。これは赤ちゃんの「大泉門」と呼ばれる柔らかい部分が、大人でも僅かに残った場所です。ここには脳脊髄液が脈打つように流れており、「ひよめき」と呼ばれます。


🔹 2. なぜ夏に冷やすの?

熱中症の初期ケア:猛暑や湿度で体内に熱がこもる「古典的熱中症」が増えています。頭の中心(=ひよめき)を冷やすことで、脊髄に沿った熱の排出を助け、体の冷却を促します。
体内の熱バランスを整える:ひよめきは体の中心線に近く、冷湿布することで全身の「冷却スイッチ」を優しく押してあげるイメージです


🔹 3. やり方(セルフケアの手順)

  1. 濡らしたタオルを用意:外出先なら保冷剤や冷たいペットボトルなどでもOK

  2. タオルでひよめきを覆う:頭のてっぺんに10~15分(子どもは7~8分)載せる

  3. 温かくなったら再び濡らす:温まったら再び水で冷やし、繰り返します

  4. 汗が出てくるのを待つ:冷やしている間に汗が再び出始め、熱が外に流れていきます。

(暑すぎず、冷えすぎず「ほどよい涼しさ」がポイント。)


🔹 4. 注意点

  • 急激な冷えの注意:汗をかいたあといきなり冷房に入ると、首や背中の熱が逃げて汗が引き込み、体調不良(冷え・だるさ・風邪・ぎっくり腰など)を引き起こしやすくなります

  • 冷やす場所や程度に配慮:頭だけが冷えすぎて凝ったり固くなったりしないよう、背中や首元の汗を軽く拭いて、徐々にクールダウンすること。


🔹 5. 野口整体的な視点まとめ

  • 涼を取る際の冷やし方:適切な部位(ひよめき)に適切な冷却を行うことで、体の中心から効果的に冷やす。

  • 冷やしすぎの回避:頭を優しく、ほどよく冷やすだけでOK。背中や首を一気に冷やすと、汗が引っ込み「汗の内攻」による不調を招くので注意

  • 全体のバランス重視:汗をかくこと自体は自然な排熱作用。汗が出ている間はそのまま放置せず、汗が引っ込む前に「ひよめきケア」で熱を逃がすのがポイント


✅ まとめ表:セルフケアの要点

ステップ 内容
場所 頭のてっぺん(ひよめき)
時間 10~15分(子どもは7~8分)
頻度 タオルが温まったら水で再度冷却
目的 脳脊髄液の循環を促し中心から冷却
注意 冷やしすぎ・急冷を避ける、背中や首元の汗対策も忘れずに

このセルフケアは、猛暑の中でも自宅・屋外でできる簡便な方法です。冷房に頼りすぎず、「ひよめき」だけを優しく冷やして、体自然の排熱を助ける—野口整体の智恵を取り入れた、質の良い夏の健康法です。

水分だけじゃなく「塩分」も

熱中症対策=水分補給と思われがちですが、
汗で失われるのは水分だけでなく 塩分(ナトリウム) です。

冷たい水やお茶をがぶ飲みして、かえって体がだるくなったり浮腫んだ経験はありませんか?
これは水分ばかりが多くなり、塩分が不足してしまうからです。

疲れやすい、急に力が抜ける、頭がボーッとする。
こんなときは、梅干しや少しの塩をなめるのがおすすめ。
体が本当に塩を欲しているときは、塩が甘く感じるんですよ。

季節と整体 夏 水分補給 | 整体道場 愚狂庵


 冷房は上手に使いましょう

現代は冷房なしでは厳しい暑さです。
でも冷房の中にずっといると、体が汗をかく力をどんどん失っていきます。

昼間冷房で過ごした分、夕方には軽く散歩や湯船に浸かって体を温め、汗をかく時間を作りましょう。
汗をかいた後はタオルでしっかり拭くのも忘れずに。


具合が悪くなったら「みぞおち」と「頭」を

急に気分が悪くなったら、まずはみぞおち(鳩尾)を軽く押さえてゆっくり呼吸しましょう。
そこが固くなっているときは熱中症のサインです。

少し落ち着いたら、頭のてっぺん(赤ちゃんの時にペコペコしていた「ひよめき」)を冷やします。
そして少しずつ水分と塩分を摂りましょう。

それでも楽にならない場合は、すぐに病院へ行ってください。


✅ 熱中症は「汗をかけない体」が招きます
✅ 水分だけでなく、塩分も一緒に補給
✅ 冷房を使いすぎず、1日1回は軽く汗をかく
✅ 体調が悪いときは、みぞおちと頭をケア

汗をかける体づくりが、夏を元気に過ごす何よりの秘訣です。
整体でも夏を乗り切る体を一緒に整えていきましょうね!


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