秋、冬 ~ かくれ水分不足 上手な水分のとりかた

 

体内・皮膚の乾燥対策・

体内の約6割を占めている水分は毎日あらゆる働きに使われているので、季節に関係なく水分補給する必要があります。

寒い時期は汗をあまりかかなくなるので目に見えて水分が減っていくことがわかりにくく、つい乾燥しがちになってしまうので意識して水分をとるように心がけましょう。人間は空腹などには敏感なのですが水分不足な体に気づくことに関しては鈍感なようです。
冬季型のうつ病などにも水分補給は非常に効果的です。

冬は空気が乾燥しているだけではなく、エアコンなどの暖房器具を使用するため、さらに乾燥しやすくなります。その環境の中で生活していると、気づかないうちに皮膚や粘膜から水分が奪われていきます。

お肌が乾燥しているなと感じる方はいても、粘膜や呼気が乾燥していることにはなかなか気づけないのではないでしょうか。

また、夏のように喉が渇いたことを実感しにくくなるのも冬の特徴です。

水分補給が疎かになることで、気づかないところで体内の水分不足に陥っている可能性があります。

「冬の体と乾き」

秋から冬に向かう変化には、もちろん寒くなるということがありますが、体に対して影響が大きいこととしてもう一つ、空気が乾燥するということがあります。11月に入ると本格的に空気が乾いてきます。 空気が乾燥してくると、体表の水分が発散しやすくなって、皮膚もサラッとしてきます。

さわやかで良いのですが、水分が体からどんどん発散していくので、うまく水分を補給しないと水分不足による影響がでてきます。

(むくみ、頻尿、鼻水、関節の痛み、胃があれる、皮膚のかゆみなど)

 

また、体の水分量が減ってくると、血液が濃くなり、血流 ・ 血行が悪くなります。

この時期血圧が高くなったり、脳梗塞などが増えるのは、冷えと相まって、水分不足の影響があるのです。そういえば私が以前対談したことがある、 篠浦 伸禎先生(がん・感染症センター 都立駒込病院 脳神経外科部長)も認知症などの原因の一つに水分不足があげられると話してくれました。話していて印象的だったのは「水分補給で病気が治ると皆さん信じない」とおっしゃっていたことです。

「くちびるが乾いたら水分不足」

人間というのは空腹には敏感なのですが、乾きには鈍感です。かなり乾いてこないと、水分が足らないという実感がないのです。また、暑いと水を飲みますが、寒くなると、からだの水分が足りなくなっても、意外と水を飲みたいという気が起こらないようです。

しかし、、首まわり、くちびるや、口の周りなどがかさかさと乾燥してきたら、体はもう乾いています。私の施術を受けられる方々でもくちびるが乾いていて明らかに水分不足な方々が多いですが本人は自覚がないことが多いです。そして乾きに対する対策を講じる時期、意識して水分を補給する時期が来たということです。

「一日のトイレに行く回数が増えたら」

トイレの回数が増えるので、水分を控える人がいますが、これは全く逆のことをしています。

体が乾いてくると、頻尿になります。 一日何度もトイレに行きたくなり、そのくせ一回の量は少ないのです。これは体の水分量が少ないために尿の成分が濃くなるので、あまり体内に溜まらないのに尿意が起こるのです。

トイレの回数が増えるので、水分をひかえる人がいますが、これは反対です。上手に水分をとっていけば、かえって回数は減ってきます。頻尿になってもそのまま水分をとらないでいると、残尿感があるようになり、常にトイレに行きたいような感じになります。

そしてだんだんむくむようになります。 これは病気というより水分の足らない状態です。

この時期のむくみは、体が少ない水分を惜しんで、体内に水分をため込むためにむくむのです。不景気な銀行の金の貸し渋りのように体は自ずから水分を出し渋るのです。

飲み物を多くとっていけば頻尿は治っていきます。 はじめのうちは、少ない水分でやりくりしていた癖が体にありますので、水を飲んでもどんどん出ていってしまいますが、10日ぐらい習慣を変えると尿の回数が減って一回の量が多くなる、という状態になります。

「体内が水分で満たされている人ほど寒さに強い」

人間の体は、60~70%が水分だといわれています。 その水分が不足すると、体にいろいろと不都合がでてきます。体がだるい、重い、こわばる、風邪が治りにくい、目鼻のさまざまな症状などなど。また、血液が濃くなることから、脳梗塞や動脈硬化などの原因にもなります。

冷えに対して弱くなるのも水分不足の影響の一つです。 体の水分が不足してくると、急激な寒さに襲われます。

理由は体が乾いている人は冷えの影響を余分に受けるからです。

体内が水分で満たされている人ほど寒さに対して強くなります。 感覚的にも冷えに強くなりますし、実際に、体が冷えの影響を受けにくくなります。整体で冷やすというのは熱中症の対策ぐらいです。熱が上がって頭部を冷やす方々がいますが生命力を失う行為なので注意してください。冷え対策は元気を保つには基本中の基本です。

【上手な水分のとり方】

【秋口から初冬】

体が乾燥し始める10月ぐらいから水分補給に気をつけるのが良いでしょう。 だいたい11月に入ると体が本格的に乾いてきます。体が乾く時期には、常温の水を飲むのが最適です。 ただしこの時期、特に頻尿の傾向の出ている人などは、冷たい水をがぶがぶ飲んでも吸収せずに出ていってしまいます。 この時期は暖かいものが有効です。

といっても、お茶などより汁物、味のあるものがいいのです。うどん、、お蕎麦、にゅう麺、雑炊、スープ、味噌汁、鍋物、ラーメンなど。そのうえで常温の水を少しずつ回数を多く飲みます。水を飲むと「体が冷える感じがする」、「冷たいので、飲みたくない」 と感じる人は、体が水を吸収できない状態なので、とりあえずお茶でも紅茶でもハーブティーでも、温かいもので代用します。

おすすめは、温かい飲み物を飲みながら間にお水を一口飲む。

そうしているうちに、水を飲むのが嫌でなくなってきます。

お茶などは吸収がよさそうに思えますが、利尿作用が強く、意外と体を素通りしてしまいます。できれば常温の水がよいのです。 コーヒー、ビール、お酒などは、飲むとよけいに体が乾きます。それらの飲み物を飲んだ後は、しっかり水も飲んでおきます。

二日酔いで脱水症状になった経験をお持ちの方々には釈迦に説法でしょうが。

※ジュースなどの甘い飲み物は、体が潤わずにむくんでしまう傾向があり、渇き対策には不向きです。

【真冬になったら】「寒の水」

年が明けて1月、2月になると、体は水以外はあまり吸収しなくなります。

常温の水をたっぷりと飲みます。この時期体が整っていると、冷たい水が美味しく感じられます。飲み方としては、やはりがぶ飲みはいけません。ちびちびと、杯でお酒を飲むようなつもりで、少しずつ飲みます。あの日本酒をすするような感じで結構です。

寒の水の飲み方として 5度以下の水分、1時間に1回くらいのペースで

600㎎~1㍑位、飲むと良い。

胸椎10番の飛び出している人は、体が乾いて、腎臓が弱っているので、酸っぱいもの(みかん、レモン、ゆず等)を食べておくと、水分が吸収しやすくなる。

手ごろな水筒やペットボトルにでも水を入れておいて、思い出したらちょっと一口、そんな具合で少量ずつ、回数で量をかせぐのが良いのです。ガボガボと、水が胃にたまるようなら、飲むペースが速すぎます。

○ お風呂に入りながら少量ずつ水を飲むのはたいへん有効です。 吸収が良いのです。

 ○ この時期むくむ人は、体が少ない水分を惜しんで捨てないでいるためです。

  1日15分ぐらい足を高くしておきます。すわってでも、あおむけでもかまいません。

  そして暖かい汁物を多く取り、さらにに水をちびちびと飲みます。

 ○ 春のお彼岸ぐらいまで乾燥は続きます。 それを過ぎたら、気をつけて水を飲む必要はなくなります。

 

水分補給に気をつけるのは、秋の彼岸頃から春の彼岸頃までと、おぼえておけば良いかと思います。

 

「みずみずしさは水・水しさ」

「瑞々しい」は「若々しく美しい」、「まるで水を含んだようにつやがある様子」を意味します。体が乾いてくると、筋肉も弾力を失ってきます。 以外にこの時期ぎっくり腰などが多いのは、体がこわばって弾力を失っているからなのです。

体の乾いている人は、動作にも若々しさがなくなってきます。

筋肉でも肌でも、みずみずしいほど良いのです。 年齢よりもみずみずしさがない人、老けて見える人は、こういう時期に水分をとらなかった人です。

しかし、そういう人でもこの時期に上手に水分をとると変わってきます。

乾燥する季節に上手に水分をとっていくと、体のみずみずしさがかわってきます。

2年、3年と続けるとその違いは歴然としてきます。 「瑞々しい」「若々しく美しい」はまさに水・水しさから。

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