セルフケア 操体法
寝ながら簡単! 体も心も気持ちよい —「操体法」のすすめ
仙台の医師橋本敬三先生が,人の生き方として示した健康法であり,人生指針である操体法。
当院のセルフケアなどでオススメしています。
気持ちのよさで治る
操体法は「体は気持ちのよさ」を感じて、乱れたバランスを改善するという考えがあります。
自分の体の声を聞きながら、気持ちよく、ゆっくりと動いて、その「気持ちのよさを味わう」ことで様々な体の不調を改善させていきます。
自律神経を整えるにもオススメです。
安心・安全
自分の体の感じを、確かめながら、気持ちのよい方向へ動かしていきますので、
体を痛めたり、悪くすることもありません。
4 骨盤後傾と骨盤前傾の「どっちが、やりやすい?」
骨盤後傾
仰向けで軽く膝を曲げ、腕を体の横に置く姿勢をとってください。
次に、お腹に力を入れて、背中と床の隙間を埋めるイメージで背中を床に押し付けてください。
※片方の手を背中と床の隙間に入れてみるのも良いでしょう
骨盤前傾
上記と同じ姿勢から、腰を反らせて、背中と床の隙間をできるイメージ。
苦手に感じる方は
股関節をみぞおちに近づける・遠ざけるイメージで行う
「股関節をみぞおちを近づける」は骨盤後傾と同じような動き
「股関節をみぞおちから遠ざける」は骨盤前傾と同じような動き
※股関節とみぞおちの奥には、体幹・股関節のインナーマッスルである大腰筋が付着しています。
5つの大切なこと
1 気持ちよさを感じる
2 気持ち良い側からアプローチする
3 「フニャッ」と一気に脱力(体の気持ちよさの感覚が変化したら)
4 頑張らないで感覚を感じる
5 ゆったり、のんびり、気持ちよく
※回数は、1度の操体法で3,4回を目安とする。
もう少し詳しく知りたい
原始感覚を育てる
「命を支えている感覚」
人間には本来、誰もがもっている感覚がある。
その感じる能力を「原始感覚」という。
同じ姿勢をしていると「その姿勢を変えたい」
「楽な気持ちになりたい」「背伸びしたい」
そのような自然の働きや、変化したいという感覚のことを指す。
「原始感覚を育てる」
操体法では、運動を繰り返し行うことでこの原始感覚を育てる。
この原始感覚を高めて、自然に逆らわない生活をすることで
身体の歪みを調整して病める状態から健康な状態へと改善することができる。
つまり,自己の持つ元々の生命力を高め,自然治癒力を向上させることができるとしている。
橋本敬三先生のプロフィール
橋本先生は明治時代に仙台で活躍された医師で、操体法は伝統的に行われていた健康法である「正體術」をベースにして操体法を確立されたと言われています。
1921(大正10)年に新潟医専を卒業後は民間病院で診療を続け、1933(昭和8)年には独立して開業されています。
しかしこの頃の橋本先生は、学んできた西洋医学を持ってしても難治症状を思うように改善させることができずとても悩まれていたと言います。
当時の患者さんは、病院で治療しても思うように改善しないなら民間療法に取り組まれている方も少なくありませんでした。
民間療法で病気が改善されていくのを橋本先生は目の当たりにして、自ら民間療法の研究を行いました。
全国の民間療法の指導者に直接足を運び、学び続けました。
医師というプライドも捨てて探究する姿勢は多くの施術家へ共感と感動を与えたことでしょう。
戦争が終わって帰国されてからは、地元仙台で操体法の研究を深め、1950(昭和25)年に差し掛かったあたりから、
操体法について鍼灸学校などで伝えられるようになりました。