季節と整体 夏 水分補給

 

人間の体の約60%は水分(体液)が占めており、体にとって非常に重要な役目を果たしています。

その水分の役割は大きく3点あります。

1必要な栄養素や酸素を体内に運ぶ役割です。食べたものの消化や吸収のためには、水分が必要になります。

2 老廃物を運び出す役割です。水分不足になると、体内の不要物がうまく体外へ排出されません。

3 体温を一定に調整する機能です。夏場の暑い時に、水分不足になると体温調整ができずに、熱中症になってしまうリスクが上がります。

このように水分は非常に重要な役目を果たしており、水分が不足すると、ふらつき、めまいなど身体によくない影響がでます。

水分不足ならないためにも、一日当たり約1.5リットルを目安に水分補給をするようにしましょう。

 

水分補給の仕方とは?

水分をたくさん飲めばよいと思うかもしれませんが、一気に大量の水分を摂取したとしても、体に貯めることができずに、体外へ尿として排出されてしまいます。

また、こまめな水分補給も重要です。のどの渇きを感じる前、30分に1回、コップ1杯を目安に補給し、水分不足予防をしましょう。

夏場や激しい運動時など、大量の汗をかくときに水分補給するのはもちろんですが、ウォーキング等の汗をあまりかかないような軽い運動でも水分不足になることがあります。

お茶と水は別物と考える

水分を摂れば良いと考えて、お茶を飲めばいいと考えがちですが、お茶と水は別物と考えて下さい。

 お茶やコーヒー、お酒を飲むと,それをろ過するためにかえって水を必要とします

身体に水が足りない時に飲むと一旦はノドが潤いますが、身体の中ではかえって水分不足になります。

身体に水が足りていない時にお茶などを飲む時は、水も一緒に飲む事をお勧めします。

特にお酒を飲む時は水を一緒に飲みましょう。

 

 


夏バテしたらハチミツレモン

熱中症対策として水分補給が大事であることは多くの方の知るところでしょうが、水分の摂り過ぎも体にとって負担になります。

夏に気をつけたいことの一つに、冷たいものの摂りすぎがあります。

お腹が冷えると、体力がガクンと落ちます。ま多お腹が冷えて力が抜けると腰の力も抜けてしまうため、冷房による冷えと相まって腰痛も起こりやすくなります。

しかし、常温の飲み物なら大丈夫かというと、これも飲み過ぎると胃腸が疲れて体力が落ちてしまい、夏バテの原因になります。

また、あまりに大量の水分を摂ると腎臓にも負担がかかるので、より体がだるくなったり、重くなったりしてしまいます。

運動などでたくさん汗をかいたりする場合は、それなりの水分補給は必要ですが、一気に飲むことは控えてください。

そういうときには、ちょっと甘みを加えたものを摂るのもお勧めです。

特にお勧めなのは、ハチミツを溶いたものにレモンを加えたものです。いわゆるハチミツレモンですね。

体の疲労も抜けますし、体が欲していたものを補給するからなのか、それ以上余分に水が欲しくなくなります。

※スポーツドリンクは、多くが糖分過剰なので、お勧めしません

野口整体では「子育ての記」著者 野口昭子( 野口晴哉先生の奥さん)が書かれた本にもよく登場しますね。

 

 


汗をかいたら塩分も忘れずに補給

また、汗をかくと水分とともに塩分(ナトリウム)も失われます。水分を摂ると同時に、塩分も摂る必要があります。

汗をたくさんかいたときに、水分を補給しようとたくさんの水を飲むと、体の中のナトリウム濃度がどんどん下がってしまいます。

血液、体液中の塩分濃度が下がると、疲労感や悪心に襲われたり、筋肉がけいれんしたり、ひどい場合には意識障害を起こすこともあります。

夏の暑いときに、頭がボーっとしたり、だるくなったり、急に体の力が抜けるようなときは、塩分が不足していることが考えられます。

そういうときは、梅干しを食べてもいいですし、直接塩をなめてもかまいません。

体に塩分が足りないときは、塩をなめても甘く感じます。そのまま少しずつなめていくと、急に塩辛く感じるようになります。

塩辛く感じたら、塩気が足りたということなので、塩の補給はそこで終わりにします。

 

夏は熱い飲みものが体に合う

夏の水分補給は、お茶などの温かい飲み物も忘れずに。

夏の熱い飲み物は、体を養い暑さに強い体を作ります。

お茶、ハーブティ、もちろん白湯でもいいですし、疲れているときはお湯にハチミツをといてレモンを垂らし、ホットレモンなどもいいでしょう。

それから、汗で失われた塩分を補給するのには、「梅干し」はおすすめです。

えぐみが少ない番茶と梅干しの組み合わせなども。

暑くてのどが渇いたときは、水などをガブガブ飲んでも、なかなか潤わないですね。

満足するまで飲むと、どうしても飲み過ぎになってしまいます。

そんなときは、熱い飲み物を飲むと、不思議とそれほど多くない量で体が瑞々しく潤ってきます。

最後に大切なこと

決まった量の水を飲む事は健康法にはならない

当院でも健康法として水を飲む事をお勧めすることがあるので上記の目安を書いて紹介しました。

しかし、整体の立場に立てば、一日に何リットル飲まなければいけないという、数字を元にした考え方を全面的に指示はできません。

アタマで考えて行う健康法よりもカラダが求めているナマの声を聴くことが本物だからです。

人の身体は一人一人違います。時間、環境によってその人の身体が必要とする水の量は変わってくるのが当然です。

身体が求める分を、適量飲めば健康法になりますが、一日これだけ、と決めて身体の声に耳を傾けずに飲むことを続けるのは、健康法とは言えません。

ではどのように飲めばいいのか?

答えはシンプル「飲みたいときに飲む」です。

ここまで書いてきて、結局、それかよ、と非難されそうですが…笑

身体が必要としているものは、快で「おいしい」のです。

不快で、おいしくなくなれば、もう必要としていないのです。「おいしい」とは、身体が喜んでいる感覚です。

なんだか身体の隅々まで水が染み渡っていくような感覚です。水を飲む事を健康法としてする場合は、快で「おいしい」を忘れないようにするのが大事です。

ただ、本人が不調で、いのちのリズムが狂っていると「感覚が鈍り、体の声を聴けない」ので快とか不快、おいしい、まずい、そういう身体の要求することに気づかないことがあります。そのためには、自分が思い込みの世界に囚われていることに気づく必要があります。

坐禅や瞑想、活元運動など「自分の思い込みの世界」に気づく実践もオススメです。

いかがだったでしょうか? 今回は色々と気づきを促すためにも書いてみました。

 

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