更年期のセルフケア
更年期のセルフケア
更年期障害の原因の半分以上は、この骨盤の開きがスムーズにいかないことによります。
関連しているということでいえば、すべての更年期障害が、骨盤の問題と関連しています。
骨盤の開閉は、女性の体のリズムをコントロールする中心です。
女性は、生殖器を骨盤の内部にもっています。
ですから、骨盤の状態が身体にあたえる影響は、男性にくらべてとても大きいのです。
骨盤の働きを自然にすること、それが更年期をスムーズに経過する大切なポイントです。
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①冷え対策(骨盤の働き)
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足が冷えると
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足首が固まる
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卵巣の働きに影響する
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セルフケア
〇足湯
〇足首の柔軟性を保つ体操
※足首回し
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②汗の内攻対策
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〇冷房による冷え
セルフケア
〇こまめに汗を拭きとる
〇首回りにタオルなどを巻く
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③目の疲れ
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目を温める
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アタマが弛む
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緊張した後頭骨が弛む
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連動してる骨盤が弛む
〇セルフケア
目の温湿布(眼を温める)
④手首の緊張(子宮の働き)
手首が固まる
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子宮の異常
〇セルフケア
手首を柔軟に保つ
手首をブラブラする
⑤過食
○栄養を落とす
更年期は、女性の一生の中で、最も栄養を落とした方がいい時期です。
骨盤のエネルギーは弱まるのに、過食で過剰エネルギーがあるとスムーズに骨盤が働かない。
⑥心の問題(生物としてのパラダイムシフト)
更年期には、「年老いていく」 「女性としての美の輝きが色褪せる」 といった、マイナスのイメージが一般的にあります。
そういう角度で更年期を考えると、更年期は女性にとって本当に嫌な時期になるでしょう。
そして、女性の当然の心理として、「老い」 や 「若さを失う」 ことへの不安や恐怖、抵抗が起こります。
そういう心の葛藤の気づきがある人はまだよいのですが、気づかない、心の深いところ、
いわゆる無意識・潜在意識の心の中において不安や若さへの執着のようなものがあると、
それが更年期における自然な体の働きを邪魔するのです。
理屈で考えたこと、顕在意識的な思考は、それほど体に影響をあたえることはありません。
しかし、無意識に心の深いところに芽生えた 「不安」 や 「恐れ」 などは、体に大きく影響を及ぼします。
人前に出て緊張したり上がったりして赤面するのも、潜在意識、無意識的な心の中に「恥ずかしい」 という気持ちが働くからです。
頭では、上がっちゃいけない、顔を赤くしちゃいけない、と思ってみても、ますます顔が赤くなるばかりです。
意識的な心と、無意識的な心では、無意識的な心の方がずっと体に直結しているのです。
更年期に対する 「不安 」や「恐れ」が更年期のからだの自然な働きを邪魔して、いろいろな更年期障害といわれる症状を作り出している原因の一つになっているのです。
しかし、本当は更年期は、「体の自然の生まれ変わり」 であって、決して毛嫌いするようなものではありません。
青虫が蝶になるように、今までと違う、新しい生活に入るための、からだの変化の時です。
実際に更年期前の女性の体と閉経前後の女性の体は全く機能的にも違うのです。
女性の体は、ある一定の年齢になると、今まで排卵・月経のリズムで開閉をくり返してきた骨盤が、徐々にその動きを緩やかにして開いていく方向へと向かいます。
そして、ある限度まで骨盤が開き、閉経に至ります。この時点で女性は、妊娠・ 出産という種族保存のための役割から解放されるともいえます。
本当に生まれ変わりしているのです。
だからこそ更年期は、これまでの古い体を脱ぎ捨てて、蛇が脱皮するように、新たな健康で爽快な体に生まれ変わるための、積極的な変化の時期なのです。
〇出産後に骨盤の回復がうまくいかなかった体が調整される(帝王切開で出産など)