気について（愉気）

2022年2月26日 2023年7月8日

genryu1230

整体のすべての基本的な考えは「気」を送る人と受けて感応する人がいます。

「気」を集注し、「気」の感応を誘導することを、整体では「愉気」といいます。

愉気は体の中の働きを高め、元気を呼び覚ます方法です。体の悪いところを調べるのも指先の「気」の感応で調べます。

そして、どこを押さえるのでも指先に「気」を集注して、「気」を送りながら押さえます。

整体を受けられて、「こんなに少ない刺激で治るのだろうか？」と疑問に思われる方もいらっしゃるようですが、物理的な強い力を使っていなくても、「気」の集中をともなう整体は、実は体にとても大きな変化をもたらす呼び水を与えているのです。

「気」を集中するということは、普通考えられているよりもずっと体の働きを変える力があります。穏やかな陽の光でもレンズを通して集めることでものを燃やす力を持つように、「気」も集注することで大きく体を変える力を持ちます。
最初はわかりずらいかもしれませんが、継続して受ければ「気」に対する体の感受性が高まっていきます。

そして、どんどん気に対する反応が早くなってきます。普通人間の体というのは、外からの刺激に対してはだんだん鈍くなっていくものです。それは、「適応」といって刺激に対する体の防衛反応です。指圧でも、薬でも、だんだん強く、または多くしないと効かなくなっていきます。しかし、愉気を主体とした整体は、受けるごとに体が「気」に対して敏感になり、微細な刺激を感じやすくなり効き目が早くなります。

「愉気」には、人間に眠っている潜在体力を呼び覚ます力があります。人間の体の中には、普段では信じられないような力が眠っています。私は、大きな怪我を負った人や、命に関わる重病といわれた人が、奇跡のような回復力、治癒力を発揮したのを何度もみています。

しかも私自身も何度もそのような経験をしています。

それはみな、その人の中に眠っている潜在的な体力が発揮された例です。

人間の持つ治癒力・回復力というのは、本来ものすごいものです。病気を抱えていつまでも治らない人は、心の働きに滞りかあるか、体の機能の不具合があるために、その潜在体力が働かない状態にあるのです。「愉気」は、その潜在体力を呼び起こし、活性化させる最もすぐれた方法の一つです。

整体で奇跡的な治癒が起こるのは、みなこの潜在体力が発揮されたことによるものです。